令和8年に発生した熊本地震の影響により、被災地域の事業者のみならず、それらと取引のある全国の中小受託事業者・下請事業者において、事業継続に支障をきたす懸念が生じています。
これを受け、国土交通省、経済産業省、および公正取引委員会より、経営基盤の弱い中小企業・小規模事業者に対する取引上の配慮を求める要請がなされました。
会員の皆様におかれましては、以下の事項を遵守いただき、被災地を支えるサプライチェーンの維持・継続に向けた適切な対応をお願い申し上げます。
1. 取引上の不当な負担の禁止
地震の影響を理由として、中小受託事業者に対し、以下のような「一方的な不当な負担」を押し付けることがないよう、十分に留意してください。
- 受領拒否・返品の禁止: 発注済みの商品について、地震を理由に受領を拒んだり、返品したりすること。
- 支払遅延の禁止: 決められた支払期日までに代金を支払わないこと。
- 代金減額の禁止: 被災を理由に、あらかじめ決めた下請代金を減額すること。
- 買いたたきの禁止: 原材料費や人計費が高騰しているにもかかわらず、一方的に低い単価を据え置くこと。
2. 事業継続に向けた支援と配慮
被災した事業者が事業を再開・維持できるよう、以下の配慮に努めてください。
- 既存取引の継続: 可能な限り従来の取引関係を継続し、優先的な発注に努めること。
- 柔軟な納期調整: 災害により納期が遅れる場合、一方的に契約を解除せず、十分な協議の上で納期を延長すること。
- 価格転嫁への協力: 震災による生産・調達コストの上昇分について協議の申し出があった場合は、誠実に協議に応じること。
3. 建設業における特段の注意(建設業者の皆様へ)
建設工事の請負契約にあたっては、建設業法に基づき以下の点に注意してください。
- 通常必要と認められる原価を割り込む契約の禁止: 材料費等の高騰を無視した、著しく低い見積りでの契約締結は禁止されています。
- 「おそれ情報」の活用: 主要な資材の供給遅延や価格高騰が生じるおそれがある場合、注文者に速やかに通知し、工期や請負代金額の変更協議を円滑に行ってください。
4. 相談窓口のご案内
取引上のトラブルや、独占禁止法・下請法(取適法)に関する疑問については、以下の公式ガイドラインや相談窓口もご活用ください。
- 公正取引委員会: 震災に関連するQ&A(受領拒否、返品、支払遅延等)